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呼吸器外科

呼吸器外科(担当医師:横内秀起)

呼吸器外科の主要な対象疾患である肺がんに対しては80 列と16 列のMDCT と頭部MRI、全身PET-CT(外部に依頼)による詳細な画像診断と気管支鏡(超音波ガイド下主体)・胸腔鏡・縦隔鏡などによる生検により質的および進行度診断を行い、基本的には肺癌診療ガイドラインに基づきつつ、患者さまの病状・体調に応じて、呼吸器内科と協力して手術、抗がん剤、放射線治療を最適な組み合わせで行っています(平成26 〜 28 年の3 年間に実施した肺がんに対する治療は、根治手術は116例でうち術前化学療法3 例、術後化療3 例を含む。)

肺がんに対する根冶療法は1期症例では胸腔鏡下、2期・3 A 期では前ないし後側方開胸下の肺葉切除術を標準とし、小型や悪性度の低い末梢肺癌や高齢者、合併症を持つ症例には肺区域切除術や部分切除術などの縮小手術を行っており、概ね10 日から2 週間の入院となっています。

放射線治療は大阪大学医学部から派遣された放射線治療専門医によって計画され、CT で照射線量をシミュレーションし多門照射の可能な放射線照射装置を用いて行われております。肺がんの原発巣や胸部・頚部のリンパ節の他、脳や骨の転移巣に対する放射線治療も行っています。

咳・胸痛などの胸部症状がある場合のほか、検診などで見つかった胸部異常陰影や肺がんの高危険群でかつ肺がんを見落とし易い肺気腫・肺線維症・陳旧性肺結核を持つ方の精密検査として、胸部CT 検査は極めて有用ですので、ご依頼をお願いいたします。なおCT 検査依頼のみいただいた場合も放射線医による読影所見をつけてお返しいたしますが、同時に呼吸器内科ないし外科の診察依頼もしていただければ速やかに診断・治療もしくは経過観察の計画をお示しいたします。

自然気胸症例は軽症では自宅安静で経過観察とし、中等症以上では通常は入院の上、まず細径ドレーンと一体化した携帯型ドレナージ容器(ソラシックエッグ)を用いた負担の少ない胸腔ドレナージ(外来通院でも実施可能)を行い、MDCT の冠状・矢状断画像により気胸の原因となる肺嚢胞(ブラ)の存在を確認の上、再発例、再膨張不良例、概ね5 日間以上気瘻が止まらない場合、そして学業・仕事など社会的要因で再発予防を希望される場合に手術を実施しています。手術は3ポートの胸腔鏡下に気胸の原因となる肺嚢胞をその大きさ・広がりに応じて、自動縫合器による切除・縫縮・凝固(ソフト凝固など比較的低温の加熱)により処理した後、吸収性シートや生体糊による肺表面の被覆・補強を行ない、術後3 ~ 7 日で退院可能となっております(平成26 〜28 年の3 年間の手術:59例)。

また大きい肺嚢胞は、気胸の既往がない場合も、労作時息切れをきたす症例や感染による嚢胞内液貯留症例では手術適応がありますので、ご紹介をお願いいたします。

主に肺炎に随伴して発症する急性膿胸(細菌性胸膜炎)で、析出したフィブリンによる隔壁形成でドレナージ困難な症例には、全身麻酔・胸腔鏡下の白苔掻破術を行い、速やかな胸水と炎症の鎮静化を図っております(平成26 〜 28年の3 年間の手術:19例)。

また原発不明の癌性胸水や胸膜中皮腫、結核性胸膜炎など多量の胸水貯留例に対する、局所麻酔下の胸膜生検による確定診断も積極的に実施しております(平成26 〜 28 年の3 年間の手術:6 例)ので、胸水貯留症例のご紹介もよろしくお願いいたします。