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直腸脱

 直腸全層が肛門外に脱出する病気です。排便時に直腸が脱出し、診察時には出ていないことが多いです。

どんな治療をするの?

 保存的治療と手術の2つがあります。

 まず排便習慣を改善させることで直腸脱の治癒を試みます。小学校に入学後も直腸脱が治らない場合は手術を考えます。

 直腸脱には多くの術式が報告されていますが、低侵襲性と根治性を兼ね備えた術式がないことが問題と言われています。小児に対する手術は骨盤底筋群や肛門括約筋に侵襲を加えず、人工的な材料を用いない手術が良いと考えています。当院では小児の直腸脱に対して三輪-Gant法を行っています。三輪-Gant法は体の負担が軽く、傷の残らない方法ですが、再発率が高いという問題があります。

三輪-Gant法

 肛門外に直腸を引き出して、直腸粘膜を大仏の頭のように結紮していきます。直腸は自然に還納されていきます。

図1 手術の様子

手術図.jpg

 翻転脱出した直腸の粘膜をつまみ上げて貫通結紮し縫い縮めて徐々にひっこめていきます。術翌日から食事を開始します。出血がないことを確認して術後2-3日で退院していただきます。術後は再発を防ぐために排便習慣を整え、肛門を締める運動をしていただきます。