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平成29年度 市立吹田市民病院 病院指標

病院指標とは

当院では、市民の皆様に当院の特徴や急性期医療の現状を理解していただくために、DPC(診断群分類)データを使用し、院内の診療実績などを数値化したものを情報公開しています。
データは他病院との比較も可能であり、より質の高い医療を目指す上での指針となります。

DPC(診断群分類)とは

Diagnosis(診断)、Procedure(治療)、Combination(組み合わせ)の略で、医師が決定した診断名に基づき、手術・処置の有無を組み合わせて14桁のコードに分類するものです。

1.年齢階級別退院患者数

年齢区分 0~ 10~ 20~ 30~ 40~ 50~ 60~ 70~ 80~ 90~
患者数 985 269 251 337 474 618 1238 2189 1667 366

定義

平成29年度に退院された患者さまの人数を10歳刻みの年齢階級別に集計しています。年齢は入院時の満年齢となります。

解説

平成29年度の保険診療(自費入院・労災・自賠等を除く)での退院患者数は8394名となります。
当院は地域医療の中核病院として幅広い年齢層の患者さまを受け入れていますが、特に60歳以上の患者数の割合が全体の65%を占めています。
また地域の小児二次救急医療機関として救急にも積極的に取り組んでおり、10歳未満の退院患者数も多くなっています。

2.診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)

循環器内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均在院日数(自院) 平均在院日数(全国) 転院率 平均年齢 患者用パス
050050xx99100x 狭心症、慢性虚血性心疾患 手術なし 手術・処置等1 1あり 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 119 3.49 3.03 1.68% 71.02 -
050050xx02000x 狭心症、慢性虚血性心疾患 経皮的冠動脈形成術等 手術・処置等1 なし、1,2あり 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 87 5.30 4.62 0.00% 70.87 -
050130xx99000x 心不全 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 35 26.06 17.71 11.43% 84.83 -
050050xx99200x 狭心症、慢性虚血性心疾患 手術なし 手術・処置等1 2あり 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 35 3.00 3.19 0.00% 72.31 -
180040xx97x0xx 手術・処置等の合併症 その他の手術あり 手術・処置等2 なし 17 5.00 15.25 0.00% 75.00 -

狭心症等の心疾患に対する心臓カテーテル検査の症例数が最も多く、次いで症例数が多いのが心疾患に対する経皮的冠動脈ステント留置術を実施した症例となります。

手術、処置等の合併症については冠動脈ステント留置後に再狭窄を来した症例を含みます。

小児科
DPCコード DPC名称 患者数 平均在院日数(自院) 平均在院日数(全国) 転院率 平均年齢 患者用パス
040070xxxxx0xx インフルエンザ、ウイルス性肺炎 手術・処置等2 なし 141 5.40 6.03 0.71% 1.33 -
0400801199x00x 肺炎等(1歳以上15歳未満) 手術なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 103 5.83 5.70 0.97% 2.65 -
150010xxxxx0xx ウイルス性腸炎 手術・処置等2 なし 84 4.14 5.50 0.00% 4.01 -
040100xxxxx00x 喘息 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 65 5.03 6.32 9.23% 2.80 -
040090xxxxxx0x 急性気管支炎、急性細気管支炎、下気道感染症(その他) 定義副傷病 なし 65 5.48 5.94 0.00% 0.88 -

インフルエンザ、肺炎、喘息、急性気管支炎などの呼吸器疾患が多くなっています。

外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均在院日数(自院) 平均在院日数(全国) 転院率 平均年齢 患者用パス
040040xx97x0xx 肺の悪性腫瘍 手術あり 手術・処置等2 なし 49 14.33 12.35 0.00% 71.24 -
060335xx02000x 胆嚢水腫、胆嚢炎等 腹腔鏡下胆嚢摘出術等 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 48 7.90 7.40 2.08% 63.83 -
060150xx03xxxx 虫垂炎 虫垂切除術 虫垂周囲膿瘍を伴わないもの等 40 5.98 5.56 0.00% 33.67 -
060330xx02xxxx 胆嚢疾患(胆嚢結石など) 腹腔鏡下胆嚢摘出術等 38 8.79 6.64 0.00% 64.37 -
060035xx01000x 結腸(虫垂を含む。)の悪性腫瘍 結腸切除術 全切除、亜全切除又は悪性腫瘍手術等 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 30 19.63 15.61 0.00% 73.23 -

肺がんに次いで腹腔鏡下での処置を行う胆嚢疾患が多く、虫垂炎は平均年齢が比較的若い傾向が見られます。

当院では低侵襲の内視鏡下手術を施行しており、肺がん手術では約58%を胸腔鏡で、結腸・大腸がん手術では約75%を腹腔鏡で実施しています。

整形外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均在院日数(自院) 平均在院日数(全国) 転院率 平均年齢 患者用パス
070230xx01xxxx 膝関節症(変形性を含む。) 人工関節再置換術等 168 28.96 25.09 8.33% 75.85 -
07040xxx01xxxx 股関節骨頭壊死、股関節症(変形性を含む。) 人工関節再置換術等 144 25.42 23.14 2.08% 68.14 -
160800xx01xxxx 股関節大腿近位骨折 人工骨頭挿入術 肩、股等 116 36.77 27.09 44.83% 83.35 -
160760xx97xx0x 前腕の骨折 手術あり 定義副傷病 なし 59 3.36 5.21 0.00% 48.46 -
070343xx97x0xx 脊柱管狭窄(脊椎症を含む。) 腰部骨盤、不安定椎 その他の手術あり 手術・処置等2 なし 51 18.92 17.28 3.92% 73.14 -

変形性膝関節症・変形性股関節症・大腿骨頚部骨折に対しての人工関節再置換術が症例数の上位を占めています。

股関節大腿近位骨折は、リハビリーテーションの専門病院や療養病院へ転院することが多いため転院率が高くなっています。

脳神経外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均在院日数(自院) 平均在院日数(全国) 転院率 平均年齢 患者用パス
160100xx97x00x 頭蓋・頭蓋内損傷 その他の手術あり 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 18 16.89 9.68 16.67% 78.22 -
160100xx99x00x 頭蓋・頭蓋内損傷 手術なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし - - 7.34 - - -
010010xx01x00x 脳腫瘍 頭蓋内腫瘍摘出術等 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし - - 22.47 - - -
010040x099x00x 非外傷性頭蓋内血腫(非外傷性硬膜下血腫以外)(JCS10未満) 手術なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし - - 19.10 - - -
160100xx99x01x 頭蓋・頭蓋内損傷 手術なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 あり - - 21.48 - - -

手術を必要としない頭部外傷や脳出血の症例もありますが、慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術実施の症例が最も多くなっています。

頭蓋内腫瘍摘出術も実施しています。

産婦人科
DPCコード DPC名称 患者数 平均在院日数(自院) 平均在院日数(全国) 転院率 平均年齢 患者用パス
120060xx01xxxx 子宮の良性腫瘍 子宮全摘術等 23 10.70 9.91 0.00% 44.22 -
120070xx02xxxx 卵巣の良性腫瘍 卵巣部分切除術(腟式を含む。) 腹腔鏡によるもの等 16 8.00 6.37 0.00% 45.13 -
120170xx99x0xx 早産、切迫早産 手術なし 手術・処置等2 なし 14 13.36 20.41 7.14% 30.43 -
120180xx01xxxx 胎児及び胎児付属物の異常 子宮全摘術等 14 9.93 9.75 0.00% 35.43 -
120010xx99x50x 卵巣・子宮附属器の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等2 5あり 定義副傷病 なし 12 11.42 4.75 0.00% 57.83 -

良性腫瘍等に対する卵巣切除や子宮全摘出を行った症例が多く、次いで早産、帝王切開術が多くなっています。

正常妊娠については表の対象外となっています。

耳鼻咽喉科
DPCコード DPC名称 患者数 平均在院日数(自院) 平均在院日数(全国) 転院率 平均年齢 患者用パス
030428xxxxxxxx 突発性難聴 93 9.54 9.18 0.00% 59.78 -
030400xx99xxxx 前庭機能障害 手術なし 79 5.44 5.15 0.00% 63.61 -
030240xx99xxxx 扁桃周囲膿瘍、急性扁桃炎、急性咽頭喉頭炎 手術なし 65 5.89 5.48 0.00% 36.22 -
030390xx99xxxx 顔面神経障害 手術なし 48 9.15 9.45 0.00% 53.98 -
030240xx97xxxx 扁桃周囲膿瘍、急性扁桃炎、急性咽頭喉頭炎 その他の手術あり 39 8.33 8.61 0.00% 24.97 -

平成28年度は特定の疾病に対する偏りがありませんでしたが、平成29年度は突発性難聴とめまいの症例が多くなっています。

ステロイドや抗生剤により治療を行う症例が上位を占めています。

神経内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均在院日数(自院) 平均在院日数(全国) 転院率 平均年齢 患者用パス
010230xx99x00x てんかん 手術なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 14 13.57 6.32 21.43% 62.57 -
010060x2990201 脳梗塞(脳卒中発症3日目以内、かつ、JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 2あり 定義副傷病 なし 発症前Rankin Scale 0、1又は2 12 13.58 16.51 8.33% 76.00 -
010060x2990401 脳梗塞(脳卒中発症3日目以内、かつ、JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 4あり 定義副傷病 なし 発症前Rankin Scale 0、1又は2 11 21.55 16.38 27.27% 61.09 -
010060x0990201 脳梗塞(脳卒中発症4日目以降又は無症候性、かつ、JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 2あり 定義副傷病 なし 発症前Rankin Scale 0、1又は2 - - 16.33 - - -
010060x2990411 脳梗塞(脳卒中発症3日目以内、かつ、JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 4あり 定義副傷病 1あり 発症前Rankin Scale 0、1又は2 - - 18.34 - - -

てんかん、脳梗塞の症例が多くなっています。外科的処置ではなく点滴や内服による投薬治療を実施した症例になります。

脳梗塞に関しては治療後のケアが重要であり、当院で急性期の治療を終えた後に、

より専門的なリハビリテーションの医療機関への転院が多くなります。このため他の症例に比べ転院率が比較的高くなっています。

腎泌尿器科
DPCコード DPC名称 患者数 平均在院日数(自院) 平均在院日数(全国) 転院率 平均年齢 患者用パス
110310xx99xx0x 腎臓または尿路の感染症 手術なし 定義副傷病 なし 41 14.39 12.34 0.00% 69.90 -
11012xxx020x0x 上部尿路疾患 経尿道的尿路結石除去術等 手術・処置等1 なし 定義副傷病 なし 41 5.05 5.75 0.00% 58.61 -
110070xx0200xx 膀胱腫瘍 膀胱悪性腫瘍手術 経尿道的手術 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし 39 5.54 7.31 0.00% 71.59 -
110200xx04xxxx 前立腺肥大症等 経尿道的レーザー前立腺切除術 18 9.94 7.64 0.00% 73.67 -
11022xxx99xxxx 男性生殖器疾患 手術なし 17 10.00 8.94 0.00% 66.88 -

一番多い疾患は膀胱炎や腎盂腎炎など、尿路が細菌に感染する疾患となっています。

次に多い尿路結石(腎臓~尿道に発生する結石)に対しては、体外衝撃波腎・尿管結石粉砕技術や経尿道的尿路結石除去術を実施しています。

呼吸器内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均在院日数(自院) 平均在院日数(全国) 転院率 平均年齢 患者用パス
040040xx9910xx 肺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1 あり 手術・処置等2 なし 90 4.13 3.59 0.00% 71.90 -
040081xx99x00x 誤嚥性肺炎 手術なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 46 27.72 20.83 10.87% 83.98 -
040040xx99040x 肺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 4あり 定義副傷病 なし 45 11.96 11.99 2.22% 71.13 -
0400801499x001 肺炎等(市中肺炎かつ75歳以上) 手術なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし A-DROP スコア1 41 17.32 13.51 0.00% 82.07 -
040110xxxxx0xx 間質性肺炎 手術・処置等2 なし 39 23.62 19.65 5.13% 74.23 -

高齢者の肺の症例数が多く、気管支鏡を用いた肺生検や、肺がんに対しての化学療法を行っています。

内分泌・代謝内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均在院日数(自院) 平均在院日数(全国) 転院率 平均年齢 患者用パス
100071xx99x110 2型糖尿病(糖尿病性ケトアシドーシスを除く。)(末梢循環不全あり。) 手術なし 手術・処置等2 1あり 定義副傷病 あり 85歳未満 70 13.89 15.63 0.00% 66.96 -
040081xx99x00x 誤嚥性肺炎 手術なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 26 37.88 20.83 38.46% 85.04 -
100070xx99x110 2型糖尿病(糖尿病性ケトアシドーシスを除く。)(末梢循環不全なし。) 手術なし 手術・処置等2 1あり 定義副傷病 あり 85歳未満 15 11.20 15.87 0.00% 61.13 -
100071xx99x010 2型糖尿病(糖尿病性ケトアシドーシスを除く。)(末梢循環不全あり。) 手術なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 あり 85歳未満 13 14.23 12.49 0.00% 68.08 -
100070xx99x100 2型糖尿病(糖尿病性ケトアシドーシスを除く。)(末梢循環不全なし。) 手術なし 手術・処置等2 1あり 定義副傷病 なし 85歳未満 10 11.00 14.27 0.00% 61.30 -

85歳未満の2型糖尿病に対するインスリン治療が最も多くなっており、1位の末梢循環不全を伴う2型糖尿病については平成28年度より患者数が増加しています。

末梢循環不全を伴わないが、認知症など定義副傷病 ありの2型糖尿病については患者数が減少したため3位となっています。

血液内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均在院日数(自院) 平均在院日数(全国) 転院率 平均年齢 患者用パス
130030xx99x40x 非ホジキンリンパ腫 手術なし 手術・処置等2 4あり 定義副傷病 なし 53 37.51 16.48 0.00% 71.58 -
130010xx97x2xx 急性白血病 手術あり 手術・処置等2 2あり 27 54.52 40.97 0.00% 65.74 -
040081xx99x00x 誤嚥性肺炎 手術なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 22 32.50 20.83 27.27% 87.41 -
130060xx97x40x 骨髄異形成症候群 手術あり 手術・処置等2 4あり 定義副傷病 なし 21 28.38 21.28 0.00% 75.33 -
130060xx99x4xx 骨髄異形成症候群 手術なし 手術・処置等2 4あり 15 15.40 10.60 0.00% 77.27 -

悪性リンパ腫・急性白血病・多発骨髄腫・骨髄異形成症候群などの造血器悪性疾患および、再生不良性貧血、血小板減少紫斑病などの血液疾患全般を対象に診療を行っています。

造血器悪性疾患に対しては輸血やリツキサンなどの化学療法を多く実施しています。

消化器内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均在院日数(自院) 平均在院日数(全国) 転院率 平均年齢 患者用パス
060340xx03x00x 胆管(肝内外)結石、胆管炎 限局性腹腔膿瘍手術等 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 85 10.29 10.61 2.35% 76.76 -
060102xx99xxxx 穿孔または膿瘍を伴わない憩室性疾患 手術なし 38 8.79 7.87 0.00% 57.47 -
060130xx99000x 食道、胃、十二指腸、他腸の炎症(その他良性疾患) 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 37 6.95 7.39 2.70% 59.00 -
150010xxxxx0xx ウイルス性腸炎 手術・処置等2 なし 32 5.88 5.50 0.00% 49.91 -
040081xx99x00x 誤嚥性肺炎 手術なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 32 23.25 20.83 21.88% 86.09 -

急性期の病態に対応するため、胆管結石や総胆管結石による急性胆管炎に対して内視鏡的治療を行う症例が多くなっています。

次いで結腸憩室炎での緊急入院での治療が多くなっています。

3.初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数

初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数

初発 再発 病期分類基準(※)
Stage I Stage II Stage III Stage IV 不明
胃癌 52 22 14 39 4 12 1
大腸癌 32 39 28 37 4 15 2
乳癌 40 8 5 2 5 8 1
肺癌 44 25 36 73 30 58 1
肝癌 8 10 5 0 0 23 2

※ 1:UICC TNM分類,2:癌取扱い規約

定義

5大癌とは、胃がん、大腸がん、乳がん、肺がん、肝がんのことをいいます。

UICC病期分類とは、UICC(国際対がん連合)によって定められた、がんの進行度の分類方法であり、Ⅰ期(早期)からⅣ期(末期)の4段階に分類されます。

「初発」とは初回の治療を指します。「再発」とは、当院・他施設を問わず、初回の治療が完了した後に当院にて再度診療を開始した場合や、再発や転移をしたがんに対して治療を行なった場合を指します。

なお、ステージは一連の治療を決定する際に用いた病期分類を使用し、手術を行った場合には手術所見に基づくステージを使用しています。

解説

5大癌の中では肺がんが最も多く、次いで大腸がんが多くなっています。

肺がんではステージ不明の患者数が他疾患より多いですが、これは治療前の検査入院に該当する事例が多く、退院までに検査結果が確定していないことによります。

4.成人市中肺炎の重症度別患者数等

成人市中肺炎の重症度別患者数等

患者数 平均在院日数 平均年齢
軽症 41 11.46 52.80
中等症 198 18.78 79.78
重症 24 29.13 84.63
超重症 14 23 81
不明 - - -

定義

市中肺炎とは、日常生活のなかで感染し発症する肺炎を指します。

重症度は日本呼吸器学会(成人市中肺炎診療ガイドライン)の肺炎重症度分類に基づき集計しています。

成人(20歳以上)の患者さまを対象としています。

解説

肺炎は年齢が上がるにつれ重症化していくことが分かります。また、比例して平均在院日数も長くなる傾向があります。

5.脳梗塞のICD10別患者数等

脳梗塞の患者数等
発症日から 患者数 平均在院日数 平均年齢 転院率
3日以内 63 25.37 77.11 23.81%
その他 15 23.07 74.27 26.67%

【定義】

脳梗塞に該当するICD10別の患者数を集計しています。

ICD10とは世界保健機関(WHO)が作成した国際的な疾病分類です。疾病の国際的な統計に用いられ、アルファベットと数字の組合せにより分類がなされます。

【解説】

当院では脳梗塞症例の8割が発症日から3日以内に治療を受けられ、その内約2割がリハビリテーションの為に転院をされています。

当疾病に関しては、治療後のケアが重要であり、当院で急性期の治療を終えた後に、より専門的なリハビリテーション病院への転院となる症例が多くあります。

6.診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)

診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)

循環器内科
Kコード 名称 患者数 平均術前日数 平均術後日数 転院率 平均年齢 患者用パス
K5493 経皮的冠動脈ステント留置術(その他) 等 81 2.04 3.33 1.23% 71.54 -
K5463 経皮的冠動脈形成術(その他) 等 26 1.42 2.65 0.00% 70.88 -
K5492 経皮的冠動脈ステント留置術(不安定狭心症) 等 - - - - - -
K616 四肢の血管拡張術・血栓除去術 - - - - - -
K5972 ペースメーカー移植術(経静脈電極) 等 - - - - - -

狭心症等に対する経皮的冠動脈ステント留置術(その他)、経皮的冠動脈形成術(その他)が多い手術になります。

経皮的冠動脈ステント留置術(不安定狭心症)、四肢の血管拡張術・血栓除去術と続きますが年症例数10症例以下のため詳細は割愛しています。

外科
Kコード 名称 患者数 平均術前日数 平均術後日数 転院率 平均年齢 患者用パス
K672-2 腹腔鏡下胆嚢摘出術 99 3.16 6.95 2.02% 65.17 -
K6335 鼠径ヘルニア手術 94 1.83 3.93 1.06% 72.27 -
K719-3 腹腔鏡下結腸悪性腫瘍切除術 40 5.90 15.85 0.00% 74.38 -
K718-21 腹腔鏡下虫垂切除術(虫垂周囲膿瘍を伴わないもの) 等 39 0.33 4.64 0.00% 33.69 -
K4762 乳腺悪性腫瘍手術(乳房部分切除術(腋窩部郭清を伴わない)) 等 26 1.00 4.15 0.00% 62.73 -

胆のう結石症や胆石性胆のう炎等に対する腹腔鏡下の手術が最も多くなります。また腹腔鏡下結腸悪性腫瘍切除術や腹腔鏡下虫垂切除術も多くなっています。癌に対する治療は内科で行っています。

腹腔鏡下手術:腹部に小さな穴を3~5箇所程開け、内部を観察するスコープや器具を挿入して行う手術です。

整形外科
Kコード 名称 患者数 平均術前日数 平均術後日数 転院率 平均年齢 患者用パス
K0821 人工関節置換術(股) 338 1.59 24.94 5.62 72.08 -
K0461 骨折観血的手術(大腿) 95 4.44 22.94 34.74 75 -
K0462 骨折観血的手術(前腕) 72 2.07 7.82 5.56 54.5 -
K1425 脊椎固定術、椎弓切除術、椎弓形成術(椎弓切除) 59 4.29 18.64 10.17 73.42 -
K0483 骨内異物(挿入物を含む)除去術(前腕) 50 1.06 1 0 43.56 -

 股関節・膝関節の変形性関節症や関節リウマチに対し、人工関節に置換する手術が多くを占めています。当手術は平均年齢が70歳を超えており、高齢の患者さまが多くなっています。

また、術後はリハビリテーションが重要であり、術後の在院日数も長くなっています。

脳神経外科
Kコード 名称 患者数 平均術前日数 平均術後日数 転院率 平均年齢 患者用パス
K164-2 慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術 17 1.59 12.47 11.76% 75.76 -
K1692 頭蓋内腫瘍摘出術(その他) 等 - - - - - -
K1425 脊椎固定術、椎弓切除術、椎弓形成術(椎弓切除) 等 - - - - - -
K1423 脊椎固定術、椎弓切除術、椎弓形成術(後方椎体固定) - - - - - -
K1342 椎間板摘出術(後方摘出術) - - - - - -

くも膜と硬膜の間にできた血腫に対する治療である慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術が最も多い手術となっています。

平均年齢が75歳を超えており高齢の患者さまが多くなっています。

産婦人科
Kコード 名称 患者数 平均術前日数 平均術後日数 転院率 平均年齢 患者用パス
K867 子宮頸部(腟部)切除術 19 1.00 3.05 0.00% 39.74 -
K8882 子宮附属器腫瘍摘出術(両側)(腹腔鏡) 等 17 1.18 5.82 0.00% 44.12 -
K877 子宮全摘術 16 1.13 10.44 0.00% 45.63 -
K8982 帝王切開術(選択帝王切開) 14 1.07 8.29 0.00% 35.79 -
K8981 帝王切開術(緊急帝王切開) 13 2.08 8.31 0.00% 33.69 -

最も患者数の多い子宮頚部切除術は子宮頚部高度異形成及び上皮内がんに対して診断及び治療を目的として行われます。

2番目に多い子宮付属器腫瘍摘出手術は主に良性の腫瘍に対して実施する手術であり、低侵襲である腹腔鏡を用いて実施します。

眼科
Kコード 名称 患者数 平均術前日数 平均術後日数 転院率 平均年齢 患者用パス
K2821ロ 水晶体再建術(眼内レンズを挿入する場合)(その他) 等 411 0.56 4.19 0.00% 76.53 -
K2801 硝子体茎顕微鏡下離断術(網膜付着組織を含む) 等 - - - - - -
K2821イ 水晶体再建術(眼内レンズを挿入する場合)(縫着レンズ挿入) - - - - - -
K2682 緑内障手術(流出路再建術) 等 - - - - - -
K2802 硝子体茎顕微鏡下離断術(その他) - - - - - -

白内障手術である水晶体再建術が最も多い症例となっています。水晶体再建術手術とは、眼内にある混濁した水晶体を取り除き、人工の眼内レンズに置き換える手術です。

耳鼻咽喉科
Kコード 名称 患者数 平均術前日数 平均術後日数 転院率 平均年齢 患者用パス
K3772 口蓋扁桃手術(摘出) 等 78 1.10 6.41 0.00% 20.51 -
K368 扁桃周囲膿瘍切開術 24 0.75 5.17 0.00% 37.00 -
K340-5 内視鏡下鼻・副鼻腔手術3型(選択的(複数洞)副鼻腔手術) 18 1.00 6.28 0.00% 44.33 -
K309 鼓膜(排液、換気)チューブ挿入術 15 1.07 1.73 0.00% 5.93 -
K340-6 内視鏡下鼻・副鼻腔手術4型(汎副鼻腔手術) 15 1.27 7.60 0.00% 50.20 -

慢性扁桃炎等に対し、扁桃腺の切除を行う口蓋扁桃手術が最も多い症例となっています。上位3位の順位は平成28年度と同じですが、それぞれ患者数が増加しています。

泌尿器科
Kコード 名称 患者数 平均術前日数 平均術後日数 転院率 平均年齢 患者用パス
K7811 経尿道的尿路結石除去術(レーザー) 42 1.90 2.52 0.00% 59.38 -
K8036イ 膀胱悪性腫瘍手術(経尿道的手術)(電解質溶液利用) 等 39 1.90 2.64 0.00% 71.59 -
K610-3 内シャント設置術 28 7.82 20.96 10.71% 66.32 -
K783-2 経尿道的尿管ステント留置術 26 3.38 18.38 3.85% 71.92 -
K841-21 経尿道的レーザー前立腺切除術(ホルミウムレーザー) 等 18 2.44 6.50 0.00% 73.67 -

尿管結石等に対する経尿道的尿路結石除去術が最も多い手術になります。

尿道・膀胱専用の内視鏡を挿入し行う膀胱悪性腫瘍手術(経尿道的手術)が、次いで多い手術です。

消化器内科
Kコード 名称 患者数 平均術前日数 平均術後日数 転院率 平均年齢 患者用パス
K7211 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術(長径2cm未満) 等 146 0.77 2.01 0.68% 71.60 -
K688 内視鏡的胆道ステント留置術 64 1.52 11.22 4.69% 78.84 -
K6871 内視鏡的乳頭切開術(乳頭括約筋切開のみ) 等 41 1.05 7.05 2.44% 71.73 -
K7212 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術(長径2cm以上) 等 38 0.63 2.05 0.00% 64.32 -
K6532 内視鏡的胃、十二指腸ポリープ・粘膜切除術(早期悪性腫瘍粘膜下層) 等 30 1.13 9.83 0.00% 75.07 -

下部消化管内視鏡による大腸ポリープ・大腸腺腫の治療や、

上部消化管内視鏡による胃十二指腸ポリープ等の治療、また胆道、胆管の治療がメインとなっており、実施件数も年々増加しています。

7.その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)

その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率

DPC 傷病名 入院契機 症例数 発生率
130100 播種性血管内凝固症候群 同一 - -
異なる 24 0.29%
180010 敗血症 同一 - -
異なる 13 0.15%
180035 その他の真菌感染症 同一 - -
異なる - -
180040 手術・処置等の合併症 同一 88 1.05%
異なる 15 0.18%

手術や処置を行う際には合併症を起こさないように細心の注意を払い施行していますが、合併症はどうしても一定の確率で起こり得ます。

起こり得る合併症については、事前に可能な限り患者さまに説明した上で、手術や処置の施行に同意をいただくよう努めています。

【手術・処置等の合併症の内訳】

入院契機と同一の場合は、人工関節のゆるみや脱臼・ステント留置後の再狭窄・透析シャント機能低下等の時間の経過とともに、ある程度の頻度で発生するものを含みます。

入院時に合併症による症状を主訴として入院治療を受ける患者さまも一定数おられます。

更新履歴

2018/9/28 平成29年度 病院指標を公開